
1on1ミーティングを活用したマネジメントとは?効果を高める4つのスキル
近年、マネジメントの手法として注目されているのが、上司と部下が定期的に1対1で対話を行う1on1ミーティングです。
業務の課題や問題点を解決する手法のひとつですが、部下のエンゲージメントを向上させることで離職率の低下や生産性を向上させる効果もあります。
この記事では、1on1ミーティングを活用したマネジメントや、効果を高める4つのスキルを紹介します。
目次[非表示]
- 1.1on1ミーティングとは
- 2.1on1ミーティングを活用したマネジメントとは
- 3.1on1マネジメントで重要な視点
- 4.1on1マネジメントの効果を高める4つのスキル
- 4.1.①傾聴スキル
- 4.2.②質問スキル
- 4.3.③フィードバックスキル
- 4.4.④アサーティブコミュニケーションスキル
- 5.1on1マネジメントを円滑に進めるにはツールがおすすめ
- 6.まとめ
1on1ミーティングとは
1on1ミーティングは、上司と部下が1対1の対話を行うことで、部下の育成やモチベーション・エンゲージメント向上などを主な目的としています。
月に1回のように定期的に部下の現状や悩みなどを聞いて、その問題にフィードバックすることで部下の成長を促します。1on1ミーティングは、下記のような流れで行います。
- 部下が本音で話せるように信頼関係を構築する
- 1on1ミーティングのテーマやゴールを設定する
- 部下の現状を把握して課題を特定する
- 課題を解決するための具体的な行動や対策を決定する
- 次回の1on1ミーティングの日時を決める
1on1ミーティングはモチベーションやエンゲージメントの向上が目的のひとつであるため、最終的には前向きな気持ちでミーティングが終えるように行います。
1on1ミーティングを活用したマネジメントとは
1on1ミーティングを活用したマネジメントとは、部下が抱える問題に向き合って解決し、働きやすい環境を構築して仕事の成果を出すことを目的とする手法です。
評価や業務の進捗状況などを確認するために行うのではなく、部下の成長を促すことや、部下のパフォーマンスが最大に発揮されることなどを目的に実施されます。
1on1ミーティングを活用したマネジメントを行うことで、上司とコミュニケーションを取れる機会を作り、部下が安心して自分の意見を伝えやすい環境を構築できます。
1on1マネジメントで重要な視点
1on1ミーティングは部下の不満や不安に向き合うだけでなく、業務支援・内省支援・精神支援の三つに視点を置いた対策が重要です。
例えば、1on1ミーティングで業務を遂行するうえで困っていることが部下にあれば、業務が円滑に進むように業務支援を行います。
また、1on1ミーティングから部下に未熟な部分が確認できた場合は、部下の考えを深めることや気付きの機会を与える内省支援をします。
その他、職場やプライベートにおいて、他の従業員との関わりに不安を持っていることが分かった場合は、精神的な負担を軽減して業務に集中できる環境作りも必要です。
1on1マネジメントを行う場合は、「何のために」「誰のために」など、目的をはっきりさせておかなければ時間の無駄になってしまう可能性もあります。
1on1マネジメントの効果を高める4つのスキル
1on1マネジメントの効果を高めるためには、傾聴・質問・フィードバック・アサーティブコミュニケーションの4つのスキルが必要です。
ここでは、それぞれのスキルについて詳しく解説します。
①傾聴スキル
1on1ミーティングの土台となるのは、相手の言葉に耳を傾けて話しやすい環境を作る傾聴力のスキルです。
傾聴とは、漢字が示すように耳と目と心を傾けて真摯な姿勢で話を聞くことであり、会話の内容だけでなく、相手の表情や話し方から会話しやすい雰囲気を作ることも求められます。
傾聴力が足りないと部下が話しにくくなり、ミーティングが逆効果になる可能性もあります。
②質問スキル
1on1ミーティングでは、部下の気づきや本音を引き出すための巧みな質問スキルが必要です。
質問の内容は業務に関連するものが基本であり、コミュニケーションのためであってもプライベートな質問は嫌悪感を持たれる可能性があります。
まずは、「最近仕事でうまくいったことは?よかったことは?」のように、前向きで答えやすい質問から入りましょう。
相手が話しやすい環境を作ったところで、「仕事で失敗したことは?嫌なことは?」のように核心に迫る質問を入れていくことをおすすめします。
③フィードバックスキル
1on1ミーティングの効果を高めるためには、フィードバックによる部下の能力や可能性を最大限に引き出すことが必要です。
1on1ミーティングで部下に足りていないことや課題点が見つかった場合、上司が答えを言ってしまうと主体性が身につかないため、部下自身が気づいて修正できるようにヒントを与えます。
傾聴力や質問力がどれだけ高くても、部下と会話をして終わりでは意味がないため、1on1ミーティングの目的を明確にして適切なフィードバックを行いましょう。
④アサーティブコミュニケーションスキル
1on1ミーティングを円滑に進めていくためには、上司のアサーティブコミュニケーションスキルが重要です。
アサーティブコミュニケーションとは、話し相手の意見や考え方を尊重しながら、自分の意思もしっかりと相手に伝えることを指します。
部下とのミーティングにおいて、課題や悩みの内容によっては自分本位であったり、部下自身に原因があるように感じるケースもあります。
しかし、部下にとっては大きな問題であるため、否定するのではなくアサーティブコミュニケーションを意識し、考えを尊重したうえで最適なアドバイスや対応策を提案することが大切です。
1on1マネジメントを円滑に進めるにはツールがおすすめ
1on1マネジメントを円滑に進めるためには、1on1ミーティングを通して得られる組織の課題と目標を明確にし、具体的なフローを構築する必要があります。
また、1on1ミーティングをより効果的に行うために、事前にエンゲージメントサーベイで従業員のエンゲージメントを可視化し、定期的かつ定量的に課題を洗い出すことも大切です。
課題や目標を明確にするためには、エンゲージメントサーベイの実施を推奨します。円滑に進めるためには、ツールの利用がおすすめです。
エンゲージメントサーベイツールとは、従業員が会社のミッションやビジョンに対してどれくらい共感を持ち、会社への貢献意欲をもって働いているかを分析し、課題や目標を明確にするためのサービスやツールです。
エンゲージメントサーベイで得た分析データを1on1ミーティングを通じた10n1マネジメントや人事施策に活かすことで、離職率の低下や生産性の向上につながります。
まとめ
この記事では、1on1ミーティングを活用したマネジメントについて以下の内容で解説しました。
- 1on1ミーティングやマネジメントの内容
- 1on1マネジメントの効果を高める4つのスキル
- 1on1マネジメントを円滑に進める方法
1on1マネジメントを適切に行うことで、従業員のエンゲージメントを高め、生産性の向上や離職率の低下につなげることができます。
ただし、1on1ミーティングやマネジメントの方法を間違ってしまうと、部下に不信感を持たれてエンゲージメントを低下させる要因になるため注意が必要です。
SOMPOヘルスサポートが提供する『A’Uno(アウーノ)』は、従業員のエンゲージメントを可視化・分析し、1on1マネジメントを効率的に行うためのサポートを行います。
まずは、お気軽にお問い合わせください。