
ウェルビーイング経営を取り入れた企業事例を紹介!メリットと成功させる3つのポイント
ウェルビーイング経営は、従業員とステークホルダーを含め、会社に関わるすべての人々を幸福な状態にするための経営手法として注目されています。
生産性の低下や離職率の増加に悩む会社では、ウェルビーイング経営への取り組みを強化することで、課題解決につながる可能性が高まります。
この記事では、ウェルビーイング経営を取り入れた会社の事例、ウェルビーイング経営のメリットなどを詳しく紹介します。
目次[非表示]
- 1.ウェルビーイング経営とは
- 2.ウェルビーイング経営を取り入れた会社の事例
- 2.1.自動車メーカー
- 2.2.スポーツメーカー
- 2.3.オンラインショッピングモール
- 3.ウェルビーイング経営のメリット
- 3.1.①離職率の低下
- 3.2.②生産性の向上
- 3.3.③求職者へのアピール・優秀な人材の確保
- 3.4.④ステークホルダーへの影響
- 4.ウェルビーイング経営を成功させる3つの重要ポイント
- 4.1.①経営層とマネジメント層が主体になって取り組む
- 4.2.②労働環境を見直す・改善する
- 4.3.③コミュニケーションを活性化させる
- 5.まとめ
ウェルビーイング経営とは
ウェルビーイング経営とは、ウェルビーイング学会が発刊した「ウェルビーイングレポート日本版2022」によると、「事業を通じてすべてのステークホルダーの充実や幸せ実感を向上させることにより自社の成長と持続可能な社会の実現を目指す経営」の手法を指します。
(出典:ウェルビーイング学会、"ウェルビーイングレポート日本版2022"、2022/9/14公開)
従業員が身体的・精神的・社会的に良好な状態を維持しながら働きがいや生きがいを感じられる組織づくりを行うことがウェルビーイング経営に求められます。
ウェルビーイング経営は、組織と従業員だけに限らず、会社を取り巻く消費者や地域社会などのステークホルダーの幸福を満たす経営手法でもあります。
ウェルビーイング経営を取り入れた会社の事例
ウェルビーイング経営は、現在さまざまな業界の会社で導入されています。ここでは、誰もが知っている会社におけるウェルビーイング経営の事例について紹介します。
自動車メーカー
大手自動車メーカーのA社では、経営理念と全社的なミッションを掲げてウェルビーイングを追求しています。
代表から「業務外の時間も楽しんでほしい」というメッセージを発信しており、ワークライフバランスの推奨や健康維持・増進をサポートする取り組みを行なっています。
例えば、休憩時間や隙間時間を使った健康レッスンの実施、アプリを活用した健康増進プログラム、健康に関するアンケートなどが、従業員の心身的な健康を支援する取り組みの一例です。
スポーツメーカー
大手スポーツ用品販売メーカーのB社では、従業員の「健康が最も大切な要素である」と位置づけており、組織と個人が成長できる会社文化の醸成に向けてウェルビーイングの向上に取り組んでいます。
仕事後にスポーツを楽しめる環境の提供やイベントの開催、自宅でも参加できる運動セミナーの実施などを通じて、従業員の運動機会を創出しています。
また、メンタルヘルス研修を全従業員に向けて実施し、心と身体の健康のサポートを強化しているようです。
オンラインショッピングモール
国内の大手オンラインショッピングモールでは、組織と全従業員のウェルビーイング向上に向けて責任者を任命し、健康をサポートする職場づくりに注力しています。
例えば、テレワークへの移行に伴う設備の支援や、オンラインコミュニケーションの強化などを積極的に実施しています。
心身の健康状態を見える化するウェルビーイングサーベイの実施で戦略的に健康管理に取り組み、成功につながっている事例です。
ウェルビーイング経営のメリット
ここからは、ウェルビーイング経営に取り組む会社が得られる魅力的なメリットについて紹介します。
①離職率の低下
ウェルビーイング経営には人間関係や労働環境への不満を解消する効果があると考えられています。
ウェルビーイング経営の推進によって人間関係や労働環境が改善されることで組織内でのコミュニケーションが活性化します。
コミュニケーションが活性化された組織では、従業員の心身の変化を敏感に感じ取れるようになり、早い段階で適切なフォローを行うことができます。
ウェルビーイングに関するアンケート調査、1on1ミーティングなどを通じて従業員の状態を正確に把握することで離職率を低減させることが可能です。
②生産性の向上
ウェルビーイング経営に取り組んでいる会社では、自然と職場環境や雰囲気がよくなり、上司と部下の円満な人間関係の構築を促進します。
従業員にとって働きやすい環境が整うことで、業務や対人関係のストレスが軽減され、生産性や業務効率の向上が期待できます。
③求職者へのアピール・優秀な人材の確保
ウェルビーイング経営を通じて会社のイメージアップを図ることで、優秀な人材の採用につながります。
会社が従業員の幸福と健康に真剣に向き合い、健全な経営をしていることを対外的にアピールすれば、ESGを志向する会社であると認知してもらえます。
人材不足に悩んでいる業界においては、より多くの求職者に会社の価値を示して興味をもってもらうための有効な施策ともいえるでしょう。
④ステークホルダーへの影響
ウェルビーイング経営は健康経営と異なり、会社に関わるステークホルダーの幸福まで追求する経営手法です。
ステークホルダーと真剣に向き合い、利益と幸せの調和と拡大を目指す取り組みに注力することで、顧客やステークホルダーの満足度向上・信頼の獲得につながります。
ウェルビーイング経営は、投資家にとっても魅力的な要因です。
従業員が身体的・精神的・社会的に良好な状態は、会社の競争力を高める要素でもあるため、投資家の投資判断に好影響を与える可能性があります。
ウェルビーイング経営を成功させる3つの重要ポイント
ウェルビーイング経営を目指す場合、組織全体で取り組む姿勢や労働環境の改善などが必要になります。
どのような要素がウェルビーイング経営の成功につながるのか、3つの例を詳しく解説します。
①経営層とマネジメント層が主体になって取り組む
ウェルビーイング経営は、単なる取り組みやプログラムとしてではなく、組織文化や経営戦略の一環として位置づけられるものです。
そのため、経営層とマネジメント層がウェルビーイング経営を十分に理解し、経営方針に組み込むことで組織全体に浸透しやすくなります。
従業員の健康や幸福が満たされた状態を実現させるためには、短期ではなく長期的かつ継続的な取り組みが重要です。
リーダーシップの象徴である経営層とマネジメント層が従業員の健康と幸福を重視する姿勢を示すことで、従業員はウェルビーイング経営に積極的に参加しやすくなります。
②労働環境を見直す・改善する
勤務時間の増加に伴い、生活満足度が低下していく可能性があります。
従業員が仕事に満足して働くためには、実際の作業場を含めた労働環境の見直しおよび改善が必要です。
具体的には、長時間労働の改善やフレキシブルな働き方の採用、オフィスレイアウトの見直しなどを行うことが大事です。
また、定時退社・有給休暇などを取りやすい労働環境であるかをアンケートで調査し、その結果を基に労働環境の見直し・改善を行うようにしましょう。
③コミュニケーションを活性化させる
組織内のコミュニケーションを活性化することで、人間関係の悩み解消につながります。
例えば、社内SNSやチャットツールなどを導入し、上司と部下が気軽にコミュニケーションをとれる環境づくりが求められます。
また、1on1ミーティングやストレスチェック制度の導入で、コミュニケーションにおける課題の抽出とフォローを行うのも効果的です。
まとめ
この記事では、ウェルビーイング経営について以下の内容で詳しく解説しました。
- ウェルビーイング経営を取り入れた会社の事例
- ウェルビーイング経営のメリット
- ウェルビーイング経営を成功させるポイント
ウェルビーイング経営では、従業員が身体的・精神的・社会的に良好な状態であること、そして働きがいと生きがいを感じられる組織であることが求められます。
従業員のwell-being(幸福・健康)を満たすためのアプローチは会社によってさまざまで、離職率の低下や生産性の向上、会社のイメージアップなど多岐にわたるメリットが得られます。
SOMPOヘルスサポート株式会社が提供する『A’Uno(アウーノ)』は、豊富なアンケート調査とコンサルタントによる1on1をかけ合わせて、従業員のウェルビーイング向上をサポートするSaaS型システムです。
エンゲージメントや労働生産性、ストレス状態などを多面的に調査・分析することで、貴社の課題解決に貢献します。
ぜひこの機会に無料でダウンロードできる資料をご覧になっていただき、導入を検討してみてはいかがでしょうか。