
中小企業が目指すべき人的資本経営の姿! 戦略を施策へ落とし込む5つのポイント
上場企業と比べて予算やリソースに制約のある中小企業でも、人的資本経営の推進が組織の持続的成長と競争力向上に大きく寄与します。
人的資本経営の推進には、会社の財産である従業員の価値を見い出すとともに、その価値を最大限に活かすための戦略的な施策が求められます。
この記事では、中小企業が目指すべき人的資本経営の姿や、人材・組織開発戦略を施策へ落とし込むポイントを解説します。
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中小企業が目指すべき人的資本経営の姿とは
財務資本や設備資本が上場企業と比べて未熟な中小企業では、地域の核として持続的成長をしていくうえで人的資本経営の推進が重要とされます。
人的資本経営とは、従業員を会社の資本と捉えて、その価値を最大限に引き出しながら業績アップを目指していく経営の在り方です。
従業員の能力開発に積極的に投資する人的資本経営は、仕事に対するパフォーマンスやエンゲージメントの向上につながり、中長期的に業績アップに貢献します。
中小企業に向けた人的資本経営推進の重要ポイント
ここからは、中小企業が人的資本経営を推進するうえで重要な取り組みを詳しく解説します。
①経営計画と人材戦略を一つのものと捉える
中小企業で人的資本経営を効果的に推進するためには、会社全体で組織体制や労働環境、教育体制などを整備・拡充する必要があります。
人的資本経営の効果的な推進には、経営計画と人材戦略を連動させた取り組みが重要です。
まずは、会社の長期ビジョンや中期経営計画において、必要不可欠な組織体制や人材の質・量などを明確化して、現状と理想のギャップを埋める計画を立てます。
従業員の役職・階層、成長目標ごとに計画的かつ継続的な研修や教育プログラムを設けて、人的資本経営の戦略推進に必要なスキルを採用・開発していきます。
従業員が持つスキル・知識・経験などを現場で最大限に発揮させるには、エンゲージメントを高める取り組みも必要です。
さらに、公平な評価制度や賃金制度を整備して、優秀な人材の定着および離職防止に努めていきます。
②あるべき姿と現状を分析した施策への落とし込み
人的資本経営の戦略推進に必要とする組織体制や人材を明確化する際、As is(現状の姿)とTo be(未来の姿)にあるギャップを把握します。
あるべき姿と現状の間にある課題を抽出したあとは、5W3Hのフレームワークに当てはめて施策へと落とし込みます。
質問 |
内容 |
Who (誰が) |
活動やタスクを担当する主体、関係者 |
What (何を) |
行うべき活動やタスクの内容 |
When (いつ) |
活動やタスクが実行されるタイミング |
Where (どこで) |
活動やタスクが行われる場所 |
Why (なぜ) |
活動やタスクを行う目的や理由 |
How (どのように) |
活動やタスクがどのように実行されるか |
How much (いくら) |
資金やリソースに関する量 |
How many (いくつ) |
数量や数量に関する情報 |
人的資本経営推進に向けた施策は、企業理念・ビジョンに即して企業価値を高めていくストーリー性が求められます。
ストーリーに沿ってKPI(重要業績評価指標)を設定して、施策のPDCAを回すことが大事です。
③人材・組織開発戦略の意味付けと浸透
中小企業でありがちな人的資本経営の推進における課題は、人的資本経営の意味や目的、自身の関わり方が従業員に浸透しきっていないというものです。
人的資本経営に向けた人材・組織開発戦略の意味や目的を従業員に浸透させるには、人的資本経営をテーマにした研修やトレーニング、経営層を含めたコミュニケーションの活性化などが求められます。
例えば、経営層と従業員との対話会で人的資本経営に関する建設的な会話をすることで、従業員に当事者意識を引き出すことができます。
人的資本経営の意味と目的を浸透させるだけではなく、人的資本経営の意味と目的を企業文化に落とし込むことで、組織全体が共通した目標に向かって協力しやすくなります。
④人材開発戦略と人事評価制度が連動したPDCA
人的資本(従業員)を適切に投資・評価して、その価値を最大限引き出していくためには、人材開発戦略と人事評価制度の連動が必要です。
例えば、人的資本経営の戦略推進に必要とする人材が習得すべきスキルや知識、マインドなどをスキルマップに落とし込んで計画的に強化していきます。
併せて、従業員の成長課題を解決するために、個人ごとのキャリアパスに応じた丁寧な目標設定を行い、定期的な進捗のフィードバックや1on1ミーティング、人材育成・評価会議などを実施して教育方法・方針を改善していくことが大切です。
⑤企業理念・ビジョンの理解を促進する
人的資本経営を推進し、エンゲージメントを高めることで、競争力の高い組織へと成長できます。
従業員のエンゲージメントを高めるには、企業理念・ビジョンに対する理解と共感を深める取り組みが必要です。
例えば、社内報や定期的な会議、ワークショップなどの場面で、経営層やリーダーシップが企業理念・ビジョンに関するメッセージを頻繁に発信することで組織内に浸透しやすくなります。
また、企業理念・ビジョンを企業文化と一体化させるには、研修や教育プログラムに一つのテーマとして取り入れるのが効果的です。
企業理念・ビジョンが自然と定着する体制ができた場合、組織全体のエンゲージメントが向上します。
エンゲージメントは人的資本経営と密接な関係にあるため、エンゲージメント向上に注力する重要性は高いです。
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まとめ
この記事では、中小企業が目指すべき人的資本経営の姿について以下の内容で詳しく解説しました。
- 中小企業が目指すべき人的資本経営の姿
- 中小企業に向けた人的資本経営の重要ポイント
- 従業員のエンゲージメントの向上に寄与するA’Uno
人的資本経営では、人的資本(従業員)の能力開発に積極的な投資を行い、能力を最大限発揮させることで業績向上を目指していきます。
組織の持続的成長や市場での競争上の優位性を築くことを目的にしている中小企業では、人的資本経営の目的を社内浸透させる取り組みから必要になります。
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